ムッとして亜由を睨んだ時だった。
「あの、久保さん」
後ろから声を掛けられて振り向くと、大きな壁があった。
(あれ? こんなところに壁なんかあったっけ?)
そう思ってよく見てみるとそれが紺色の学生ズボンであることがわかった。
(んん? ということはこれは壁じゃなくて……?)
スッと視線を上げるとそこには下膨れの丸いニキビ顔があった。
「ひゃっ!?」
驚いて悲鳴を上げ、椅子から転げ落ちてしまいそうになる。
「う、内田君……?」
今朝会ったばかりだから、さすがに名前は覚えていた。
「ふふっ。さっそく僕の名前を覚えてくれたみたいだね? 久保さん」
サラリと、脂ぎった前髪をかき上げる。
「え……?」
「今朝、久保さんはどうして僕の手帳を拾ってくれたんだい?」
「どうしてって……」
そんなの、落ちていたからに決まっているのだけれど、内田君から発せられている謎のキラキラオーラに言葉を失ってしまった。
「あの、久保さん」
後ろから声を掛けられて振り向くと、大きな壁があった。
(あれ? こんなところに壁なんかあったっけ?)
そう思ってよく見てみるとそれが紺色の学生ズボンであることがわかった。
(んん? ということはこれは壁じゃなくて……?)
スッと視線を上げるとそこには下膨れの丸いニキビ顔があった。
「ひゃっ!?」
驚いて悲鳴を上げ、椅子から転げ落ちてしまいそうになる。
「う、内田君……?」
今朝会ったばかりだから、さすがに名前は覚えていた。
「ふふっ。さっそく僕の名前を覚えてくれたみたいだね? 久保さん」
サラリと、脂ぎった前髪をかき上げる。
「え……?」
「今朝、久保さんはどうして僕の手帳を拾ってくれたんだい?」
「どうしてって……」
そんなの、落ちていたからに決まっているのだけれど、内田君から発せられている謎のキラキラオーラに言葉を失ってしまった。