ケーキを御馳走になった上、矢沢君との楽しい時間を過ごすことができたのだ。


お礼を言うべきなのは私のほうに決まっている。


「今日ってメッセージしても平気?」


「ぜ、全然平気だよ!」


「よかったぁ! 本当は昨日しようと思ってたんだけど、迷惑になったら嫌だから遠慮したんだよ」


「迷惑だなんてとんでもないよ!」


私はブンブンと左右に首をふる。


矢沢君が私にメッセージを送ろうとしていてくれたことが、とても嬉しかった。


「なによ、いい感じじゃん」


小声で亜由が言ってくる。


私は自分の顔が真っ赤になるのがわかった。


(もしかしたら私、このまま矢沢君と……?)


そんな妄想が始まりそうになったとき。