「なんだこりゃ!? 花火……氷か!?」
玲央が片足をあげて、きらきらしたものを避けている。「落ちてくるはずはねぇよな!? わっ、冷たっ」
ぱりん、ぱりん、と薄い氷を踏み抜くような音が、そこここで聞こえてきた。
それがなんなのかもわからないうちに、今度は花火を打ち上げる音が続き、大輪の光が夜空を昼のように明るく彩った。そのまばゆい光を背景にして、なにかが影絵のようにうごめいているのが見えた。四つ足の、犬に似た生き物の群れだ。
犬に似たなにかの一匹は、不気味な暴風に似た獣の唸りをあげながら、ほうぼうに散らばっていく。そのうちの一匹が、クロたちのすぐ目の前に降りたった。
足もとのキラキラと同じように光を受けてきらめいていて、真夏にもかかわらず、ミクにはそれが霜だとわかった。そして、犬に似た姿には、首がどこにも見当たらなかった。
玲央が片足をあげて、きらきらしたものを避けている。「落ちてくるはずはねぇよな!? わっ、冷たっ」
ぱりん、ぱりん、と薄い氷を踏み抜くような音が、そこここで聞こえてきた。
それがなんなのかもわからないうちに、今度は花火を打ち上げる音が続き、大輪の光が夜空を昼のように明るく彩った。そのまばゆい光を背景にして、なにかが影絵のようにうごめいているのが見えた。四つ足の、犬に似た生き物の群れだ。
犬に似たなにかの一匹は、不気味な暴風に似た獣の唸りをあげながら、ほうぼうに散らばっていく。そのうちの一匹が、クロたちのすぐ目の前に降りたった。
足もとのキラキラと同じように光を受けてきらめいていて、真夏にもかかわらず、ミクにはそれが霜だとわかった。そして、犬に似た姿には、首がどこにも見当たらなかった。