「先輩は一人暮らしは2ヶ月くらいですか?3年生からですよね」

「3ヶ月かなー」

「それにしては散らかり過ぎじゃないですか?」

「ハハッ、だから眼鏡が出てこないんだよなー(笑)」

「先輩の部屋が怖いです」

「大丈夫だよ、寝るところはちゃんと確保してるからさ」

今日中に終わるのかな……

百華は少しぞっとした

虫とか出てこないよね

「ご馳走様」

「あっ、はい、置いておいてください」

「ありがとう」

しまった!

つい甘やかしてしまってる自分がいた

「あ、あの」

「ん?なあに」

先輩がニコッと笑う

「あっ、いえ、何でもないです……」

「部屋にエアコンいれてくるね、上がってきてね」

あんな風に笑顔を見ちゃうと何でもやってあげたくなっちゃう

1階をある程度片付けてから2階の先輩の部屋に上がる

先輩はベッドの上にいて携帯を触っていた

「先輩、何やってるんですかー」

「百華ちゃんを待ってた〜」

「自分でしないと……」

「一緒にしよ!」

また笑顔……この笑顔にみんな騙されるんだろうな

なんて考えてる時間もなくわたしも夕食の支度もあることだし

私の指示の元、先輩の部屋は少しずつ片付いていく