「飯事はおしまいだよ」

ボクは彼等に言うのだが全く聞き入れようとしない。
彼等の「明るい平和な家族や友達関係」という夢は温暖化が激しく真夏日しかなくなる暑い空気が爽やかとでもいうかの様に非現実なのに、片時も忘れるもんかと一クラス全員がボクをかたくなに拒否する。

それはボクが賛同者多数の社会現象を懸念して、そのクラスメート達を現実から隔離しなければならないと判断する現実だった。

賢治の銀河鉄道の夜の様に、彼等を教室の形をした列車に乗せ、最終駅へと出発させる。
最終駅で、現実逃避者となった彼等に、もう本当の世界への影響力などない。
無干渉ブツとなるがよい。

ボクはふっと笑った。
風が髪をさらった。