ふと昨日の告白のことを思い出したら、声を掛けられなかった。返事をしないまま逃げ出した私が、どんな顔で由貴ちゃんに会ったらいいのか分からない。
下ろした右手を胸の前でぎゅっと握りしめる。
そうしている間にも由貴ちゃんは歩を進めていき、私のいる場所からどんどん距離が離れていく。
交差点を曲がろうとしたときだった。それまで由貴ちゃんにすっぽりと隠れて見えなかったけれど、隣に女性がいることに気がつく。
ふたりはどうやら由貴ちゃんが持っている傘に一緒に入っているらしい。いわゆる、相合傘。
由貴ちゃんの胸ぐらいの位置までしかない小柄な彼女は、由貴ちゃんの腕にぴったりと身体を寄せて歩いている。
その人は誰……?
由貴ちゃんが女の人と一緒にいるのを見るのは初めてなわけじゃない。イケメンな由貴ちゃんはよく女の子のたちから告白をされていたし、付き合うことだってあった。
今までは何も思わなかったのに。どうして今はこんなに胸が落ち着かないんだろう。
昨日は、私のことを好きだと言ってくれたのに。別の女性と密着している由貴ちゃんを見て胸がきゅっと締め付けられたように苦しくなる。
誰かに由貴ちゃんを取られてしまう危機感を初めて感じた。
下ろした右手を胸の前でぎゅっと握りしめる。
そうしている間にも由貴ちゃんは歩を進めていき、私のいる場所からどんどん距離が離れていく。
交差点を曲がろうとしたときだった。それまで由貴ちゃんにすっぽりと隠れて見えなかったけれど、隣に女性がいることに気がつく。
ふたりはどうやら由貴ちゃんが持っている傘に一緒に入っているらしい。いわゆる、相合傘。
由貴ちゃんの胸ぐらいの位置までしかない小柄な彼女は、由貴ちゃんの腕にぴったりと身体を寄せて歩いている。
その人は誰……?
由貴ちゃんが女の人と一緒にいるのを見るのは初めてなわけじゃない。イケメンな由貴ちゃんはよく女の子のたちから告白をされていたし、付き合うことだってあった。
今までは何も思わなかったのに。どうして今はこんなに胸が落ち着かないんだろう。
昨日は、私のことを好きだと言ってくれたのに。別の女性と密着している由貴ちゃんを見て胸がきゅっと締め付けられたように苦しくなる。
誰かに由貴ちゃんを取られてしまう危機感を初めて感じた。

