杏奈は出勤前に寄ったが、minamiは開店直後らしくまだ人の気配はない。
杏奈は大きく深呼吸をしてから、思いきって中へ入っていった。
「いらっしゃいませ。」
店内へ足を踏み入れた直後に、満面の笑顔の琴葉に迎え入れられる。
琴葉は杏奈を見ると、一瞬きょとんとしたが、すぐに笑顔になって言った。
「わあ、お久しぶりです!」
杏奈としては構えていたのに、琴葉からは敵意なんてこれっぽっちも見えなくて拍子抜けしてしまう。
「…お久しぶりです。」
逆に辿々しくなってしまった杏奈は、上手くきっかけが掴めずに無言でショーケースを眺めた。
ここパン屋minamiは、オープンなパン屋とは違い洋菓子店のようにショーケースにパンが並んでいる。
「お決まりでしたらお申し付けくださいね。」
無言でショーケースを見つめる杏奈に、琴葉が声をかける。
その物腰の柔らかさに、杏奈は胸がじんじんと痛んだ。
杏奈は大きく深呼吸をしてから、思いきって中へ入っていった。
「いらっしゃいませ。」
店内へ足を踏み入れた直後に、満面の笑顔の琴葉に迎え入れられる。
琴葉は杏奈を見ると、一瞬きょとんとしたが、すぐに笑顔になって言った。
「わあ、お久しぶりです!」
杏奈としては構えていたのに、琴葉からは敵意なんてこれっぽっちも見えなくて拍子抜けしてしまう。
「…お久しぶりです。」
逆に辿々しくなってしまった杏奈は、上手くきっかけが掴めずに無言でショーケースを眺めた。
ここパン屋minamiは、オープンなパン屋とは違い洋菓子店のようにショーケースにパンが並んでいる。
「お決まりでしたらお申し付けくださいね。」
無言でショーケースを見つめる杏奈に、琴葉が声をかける。
その物腰の柔らかさに、杏奈は胸がじんじんと痛んだ。