好き……? 柊が私を、好き……なの?
私の頭の中でいろいろな想いがグルグル回っていると、柊にギュッと抱きしめられた。


「碧は? 碧は俺のことを……どう思ってる?」


彼の腕から離れて、私も長年の想いを伝える。


「私は……私も、柊が好きだよっ……柊のお嫁さんになりたい」

「ほ、本当に?」

「うん。ずっと……絶対に柊より先に好きだったよ!」


柊は私が大好きな満面の笑みを浮かべ「ありがと」と言い、もう一度抱きしめた。


「絶対に、君が安心してお嫁に来れるようにする……だから待ってて」

「うん、待ってる……」


君と生きていきたいから……しわくちゃのおばあちゃんになったって待ってるから。


「私が生きてるうちに迎えに来てよー?」

「そんなには待たせないよ……」


そう柊は言うと、私の髪にキスをして……少年のような笑顔を見せた。その笑顔は、今までで一番って言ってもいいくらいに輝いていた。


「大好きだよ、碧」






Fin.