「ずっと、碧との夕方の時間が1番好きな時間だった。短くても穏やかで、楽しい時間……だった」

「私も……好きだった。小さい頃、居場所がない私に柊は居場所をくれたの。忘れない、忘れられない……」

「俺はいつか覚悟を決めなくてはと思っていた、鬼は悪さをするものじゃなくできれば人と共存出来るような優しい心を持って生きていける鬼神になるって。そしたら、碧を迎えに行っていいかい?」


……迎えに、来る?


「迎えって、何の迎え?」

「もう、鈍感だなあ……碧が好きだから、碧に俺の花嫁として迎え入れたい」