「ユマごめん! 大丈夫か?」


しゃがみ込んでそう聞くと、ユマは青ざめた顔で一回だけ頷いた。


「歩けるか?」


ナオヤがユマに手を貸そうとしているが、ユマはうずくまったままで動けそうにない。


そんなに強く当たってしまったかと頭をかかえる。


「大丈夫。俺が保健室に連れて行くから心配するな」


ナオヤは俺にそう言い残し、ユマを御姫様だっこをして保健室へと向かったのだった。