「陽菜……!」


アユカの驚いた声が聞こえてくる。


あたしは観念してゆっくりと振り向いた。


雄大を見るとその顔は青ざめて、唇は微かに震えている。


続いて雄大の胸へと視線を移動させてみたけれど、やはり雄大の魂は汚れてなどいない。


「ついてこないでって言ったのに!」


アユカが悲鳴に近い声で抗議する。


「盗撮の犯人って、雄大だったんだね」


あたしは雄大を睨みつけて行った。


だからアユカはあたしに犯人を教えなかったのだ。


あたしが傷つくとおもったから……。