もっとしっかりと雄大の姿を見ようと一歩足を踏み出した瞬間だった。


足元でパキッと音がして、あたしは息を止めた。


足元を確認してみると小枝が半分に割れているのがわかった。


「誰だ!?」


雄大の声に咄嗟に後ずさりをする。


そのまま逃げだそうとしたが、遅かった。


走ってきた雄大があたしの手首を掴んでいたのだ。