盗撮男が電信柱の蔭からこちらを見ているのがわかった。
「なんでこんなことするの……」
盗撮男へ向けた声が震えた。
恐怖心からジワリと涙が滲んできた。
こんなところで泣きたくなんてないのに、我慢できなかった。
中年男性が突然泣き出したあたしに目を丸くし「な、なんだよ。こんなところで泣くと誤解されるだろ!」と、騒ぎ始めた。
「なんでこんなことするの……!」
盗撮男へ向けてもう1度叫ぶ。
すると盗撮男は電信柱の影から姿を現した。
そして、あたしへ向けてスマホを掲げたのだ。
「行かないとバラすぞ」
盗撮男はとても冷たい声で一言、そう言ったのだった……。
「なんでこんなことするの……」
盗撮男へ向けた声が震えた。
恐怖心からジワリと涙が滲んできた。
こんなところで泣きたくなんてないのに、我慢できなかった。
中年男性が突然泣き出したあたしに目を丸くし「な、なんだよ。こんなところで泣くと誤解されるだろ!」と、騒ぎ始めた。
「なんでこんなことするの……!」
盗撮男へ向けてもう1度叫ぶ。
すると盗撮男は電信柱の影から姿を現した。
そして、あたしへ向けてスマホを掲げたのだ。
「行かないとバラすぞ」
盗撮男はとても冷たい声で一言、そう言ったのだった……。