「ごめんなさい。あたし、違うんです」


「違うってなにが? ジュンナちゃんでしょう?」


「こ、こんなことしたくないんです! 本当は――」


そこまで言いかけて、強い視線を感じた。


それは皮膚を切り裂いてしまいそうな、刃物のような視線だった。


全身がスッと寒くなるのを感じた。


冷凍庫の中に入れられたかのような肌寒さ。


あたしはゆっくりと首を動かして周囲を確認した。


まだ、いる……!