更にその先にいくとホテル街が広がっているから、あたしたちには無縁の場所のはずだ。


しかし、アユカと男性は迷うことなくホテル街へと向かっているように見えた。


まさか、2人はカップルなんだろうか?


一瞬そんな考えがよぎったが、イケメンが大好きなアユカが選ぶ相手としては謎が残る。


もちろん、相手の性格を好きになった可能性はあるけれど、彼氏ができたのなら、あたしに一言くらい言ってくれそうなものだ。


でも、もちろんあたしはアユカからなにも聞いていない。


不安になっていると、2人は吸い込まれるようにしてギトギトとした外装のホテルに吸い込まれて行ってしまったのだ。


あたしは唖然としてその様子を見つめる。


「まさか、嘘でしょ……?」