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これが、あたしの一番最初の仕事だった。


最初の仕事はお寺に届いたもので、叔父さんが選んでくれたものだと決まっていたのだけれど、つい突っ走ってしまった。


これの報告をしたときは叔父さんにはこっぴどく怒られてしまった。


しかしあたしの両親といえばのんきなもので、お母さんは「あら、もうデビューしてきたのね? 見たかったわぁ」と、頬に手を当てて残念がり、お父さんは「さすが俺の娘!」と言って豪快な笑い声をあげた。


2人の態度に呆れながらも、とにかくあたしは魂取りとしてデビューを果たしたのだった。