あたしは数珠を外して汚れを奇麗にすると、男を見据えた「お前は赤子に戻った。これからどう生きていくかで魂が戻るかどうかが決まるだろう」


自分の声はひどく震えていた。


心なしか手も、足も震えている。


それでもグッと力を込めてその場に立っていた。


「わかりました」


感情をなくしてしまったように男はつぶやき、あたしに背を向けて歩き出したのだった。