かくして職員室前。


そこはなにかのイベントでもしているのかと勘違いするほど、女子生徒たちでひしめきあっていた。


「なにこれ」


唖然として立ち止まるあたしに反し、アユカは軽く舌打ちをして「一足遅かったか」と、呟いた。


「それってどういう意味? もしかしてここにいる全員が平山先生目的とか言う?」


まさかそんなことはないだろうと思い、冗談半分で聞いたのだが、アユカは「そうだよ」と、大真面目に頷いて見せた。


「嘘でしょ……?」


呟いた矢先、女子生徒たちから突然黄色い悲鳴がとどろいた。