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あたしはまだ1人で魂取りの仕事をしたことがないし、なにより学校があるし。


気がつけばあたしは頭の中で悶々と言い訳を考えていた。


「相手は大人の人だもん。なにかあったら大変だし……」


「ねぇ陽菜、さっきから何言ってるの？」


怪訝そうな顔のアユカに聞かれてあたしは慌てて左右に首を振った。


「な、なんでもないよ！」


頭の中だけで考えていたはずが、全部声に出てしまっていたみたいだ。


「なに隠してるの？　怪しいなぁ？」


「べ、別になにも隠してないってば……」


内心どぎまぎしながら返事をする。


魂取りの仕事は例外もあるものの、内密に行われているものだ。


仕事の依頼が入ることもあるけれど、それは親せき筋からの信用できる人たちだけが利用できるものなのだ。


じゃないと、自分の力で厚生できるような人まで押し掛けてきてしまったり、いくら汚れても元に戻ると思い込んでしまう人が出てくるようになる。


どれだけ仲のいいアユカが開いてでも、絶対に口外してはならないものだった。