このまま鍵をかけられたらどうなるかわからない。


ひとまず撤退した方がよさそうだ。


そう考えたあたしは跳ね起きて平山先生の後を追いかけた。


「先生、今日はひとまず帰ります。こんな場所じゃちょっと……」


そう言って美術室を出ようとしたが、平山先生に腕を掴まれていた。


「なにを言ってるんだ? こんな場所まできて君から誘ってきたんだろう?」


平山先生は言いながら鍵に手を伸ばす。


咄嗟に止めようとしたが、遅かった。


平山先生は美術室の鍵を閉めると、強引にあたしを押し倒したのだ。


まずい!


額に汗が流れる中、あたしはもう1度平山先生の胸に自分の手を差し入れた。