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ナオヤを呼びとめると、その表情はやけに険しかった。


あたしたちが知っているナオヤはもっと温厚で、声をかけられれば笑顔で答えるような相手だったのに。


「なに?」


低い声で威嚇するように聞かれて、あたしは一瞬ひるんでしまった。


「ちょっと、聞きたいことがあるんだけど」


アユカが一歩前へ出て言う。


「聞きたいこと?」


「昨日ユマちゃんの家に行って、いろいろと話を聞いてきたの」


アユカの言葉にナオヤは一瞬顔をしかめた。


それから盛大な溜息を吐き出す。


「どうしてそんなことするんだよ」


「雄大のイジメと関係してるんじゃないかって思って」


あたしが言うと、ナオヤは目を丸くしてあたしを見つめた。


「なるほど、そういうことか」