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昼休みーー
「みんな、よくぞ集まってくれました。
重大なお知らせがあるんです。」
昼御飯を持って、香月くん、よっちゃん、大連くんを、よくたむろしている自習室に集めた。
「お、よっちゃんの弁当うまそー」
「でしょ。お母さん作~☆」
「早く言え、麻。時間なくなんだろ。」
いつも通り、よっちゃんと大連くんは半分無視、香月くんは悪態をつく。
「き、聞いてよ!それが…」
あ…
ちょっと待って。
これ、話していいのかな。
自転車事故の話をして、香月くんが信じてくれるようになって、徒歩通学に変えたから
夢が変わってしまったんじゃないの…?
そしたら…今回のバス事故も、言ったらもっと逃げられない残酷な死に近づいていくんじゃ…
「麻?」
よっちゃんが沈黙する私の名前を呼んだ。
「あ、えっと…」
言ったら…香月くんをより危険にさらすことになる…?
「そ、それがさ。
また予知夢の新たな情報がわかって…。
あの、事故があったのは登校中だよ!朝。」
「あー、そうなんだ。」
「じゃあ帰りは付いてくんなよ?」
「だ、ダメ!!」
私が思わず大きな声を出すと、自習室が静まりかえった。
「あ、ごめん。その…
と、とにかく登下校は一緒に…」
「わかってるよ。ヒステリックだな。」
香月くんは…
私と一緒に歩いて登下校するの嫌なんだろうか。
そりゃ嫌か…。
毎朝待ち合わせするのも面倒だろうし、
周りをよく見ろとかうるさい自覚あるもん。
「そんなしょぼくれんなよ。ネガティブだな。」
「うん…ごめん。」
香月くんはぽんっと私の頭を撫でると、
「早く飯食え」
と言って、笑顔を向けた。
その仕草に心臓がぎゅっと縮まる。
頭に触れた大きな手のひらの感触を
噛み締めるようにごはんと一緒に飲み込んだ。