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「よ、よっちゃぁん。」

「麻!昨日、大丈夫だったの?」


翌朝、教室に入ると、一目散によっちゃんの
元へ駆け寄った。


「信じてくれなかったぁ!」


「…まぁそうだろうと思ったよ。」


私は自分の席に座り、がくりと項垂れた。


昨日はあれから結局…


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「香月くん。
あなたはもうすぐトラックにはねられて死にます。」


香月くんはぽかーんと口を開ける。


驚いていたのも一瞬。

数秒後、私をバカにしたようにブッと吹き出した。


「ほ、ホントだからね!
私、予知夢が見られるようになったの。」

「お前何言ってんの!?中二病?電波!?」

「わ、笑うなー!」

「その話をどう頑張れば信じられんだよ。」

「えと…だから、
夢で香月くんが制服を着てて、自転車に乗ってて…
大きいトラックに跳ねられて、それで血が…」


思い出して、気分が悪くなってきた。


「…証拠は?」

「え…」

「なんで予知夢(笑)だと思ったわけ。」

「(笑)するな!
直感と言うか…起きたら泣いてて…なんか
なんかわかったの!」

「お前はアホか。」


ガーーン


「家に帰って"証拠"の意味 辞書で調べろ。」


香月くんはもう一度ペダルを踏み込んだ。


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「それから私は死に物狂いで香月くんのあとを
追いかけましたとさ。」

「めでたし?」

「めでたしじゃないよ!」

「アハハ…怒んないでよ。
それで、今朝は?」

「香月くん、相変わらず自転車で来た。
私は自転車なかったからまたマラソン…」

「うわぁ…災難。」

「あんなひどい人だと思わなかった!」


「誰がひどいって?」


後ろからぶっきらぼうな声が降ってきて、
私は慌てて正面に体の向きを直した。