いわゆる生臭い行為が終わったあと、

「…イッテツってさ、何か変な人だね」

 泉はシーツをまとっただけの姿でメイクを直しはじめた。

「だってさ、男ってあんまり女がどう感じてるかとか、訊かないじゃん」

「そうなん?」

「だって揉むのだって力任せだったり、同じとこだけ攻めてたらOKみたいなのとか、そんなのばっかりでさ」

 イッテツみたいに丁寧な扱いなんか誰もしないよ、と泉は言った。

「だけど今回わかったのは、イッテツって実は優しいんだって」

 見た目ごっついオッサンなのにさ、と泉は笑った。