「いや…泉ちゃん積極的やなって」
「あのさー」
泉は言う。
「男ってさ、みんなそういう生き物なんじゃないの?」
確かに一徹も性は男だが、どちらかというとアグレッシブではない。
「いや、うちが変なのかも知れんけど、大して愛してもない男と寝られるんかなって」
「…イッテツってマジでウケるんだけど」
「えっ?」
「今どきそんな昔のドラマみたいの、流行らないから」
泉は言った。
「どうせさ、世の中の男って…えーと据え膳だっけ?」
「あ、据え膳食わぬは男の恥ってやつね」
「そうそう、だから女の子とラブホ来たら押し倒してヤっちゃうんでしょ?」
「あー…」
一徹は言葉がない。
「だからさ、一回でもヤっとけばいいかなって」
「…うん、分かった」
軽く一徹はうなずいた。
「まぁ、泉ちゃんがそうしたいなら」
そういうと一徹は、そこでようやくソファーにヘルメットを置いた。