しばし泉は考えた。

「分かんないけど、いるってのは分かった」

「そんならえぇけど」

 あのさ、と泉は、

「私ね…また乗りたいから、彼女さんに新しいヘルメット買う」

「買わんでえぇよ、おらんから」

「えっ?」

「あれな、まぁうちのやから。気に入ったなら、しばらく預けとくわ」

「…うん」

 泉はうなずいた。