そう言ってノリくんは黙った。私はますます感動する。こんな野蛮そうな怖いノリくんを一言で黙らせられるなんて、ああこの人はやっぱり私の王子様だわ!!
「霜田先輩!あの、明日、体育祭、絶対見てますから!本当に頑張ってください!」
そう言うとなぜか霜田先輩はいつもよりも、楽しそうに目を細めて笑った。
体育祭当日は少しだけ曇っていて、グラウンドを見渡す感じは体育祭日和!と言うよりも「雨じゃなくてよかったねー」という程度の明るさだった。
「曇りの日の方が紫外線強いっていうじゃないー」
「あ、それ嘘らしいよ」
日焼け止めを厚塗りしながら、ももちゃんがえっ、と漏らした。まあどちらにせよ5月の紫外線が一年の間で最も強いから、晴れでも曇りでもこの時期は要注意だけれど。
「っていうかあの辺にたまってる私服の人たちってOBだよね絶対。うわあお目にかかりたい」
「ももちゃんってもしかして、年上好きなの?」
「っていうか高校生がありえないかな。てか、飛鳥だって年上好きなんじゃないの」
「いや私は年上じゃなくて霜田先輩が好き、なぜなら」
「大学生素敵だなぁー」
「無視しないで!!」
グラウンドから外に目をやりながら、ももちゃんが恍惚とOBを見ている。私は自分で言うのもなんだけど惚れたら一直線なタイプなので、外野にはまるで興味がない。何なら今から行われる騎馬リレーの上になったので、ここ数日晩ご飯を抜いてきたレベルで体育祭の内容に興味がある。
「ももちゃん絶対勝とうね!!」
「わたしと飛鳥はチーム違うけどね」
ももちゃんの黄色のハチマキを見て確かに、と残念になる。私の学校では、クラスの中で出席番号順に赤・黄・白・青というようにチームが分けられる仕組みになっているため、同じクラスでも敵なのである。
「あーっ、疲れた!焼けた!もう帰りたい!てか帰ろうかな、帰っていい?」
午前の部が終わり、お昼休憩に入ったところでももちゃんがそうぼやいた。昼になるにかけて曇りといえど気温が上がってきて、確かに暑くなってきた。
「駄目だよ!!午後からクラス対抗リレーがあるんだから、霜田先輩の雄姿を見るまで死ねない、ももちゃん死んじゃ駄目!!」
「帰るって言っただけだよね?」
「霜田先輩!あの、明日、体育祭、絶対見てますから!本当に頑張ってください!」
そう言うとなぜか霜田先輩はいつもよりも、楽しそうに目を細めて笑った。
体育祭当日は少しだけ曇っていて、グラウンドを見渡す感じは体育祭日和!と言うよりも「雨じゃなくてよかったねー」という程度の明るさだった。
「曇りの日の方が紫外線強いっていうじゃないー」
「あ、それ嘘らしいよ」
日焼け止めを厚塗りしながら、ももちゃんがえっ、と漏らした。まあどちらにせよ5月の紫外線が一年の間で最も強いから、晴れでも曇りでもこの時期は要注意だけれど。
「っていうかあの辺にたまってる私服の人たちってOBだよね絶対。うわあお目にかかりたい」
「ももちゃんってもしかして、年上好きなの?」
「っていうか高校生がありえないかな。てか、飛鳥だって年上好きなんじゃないの」
「いや私は年上じゃなくて霜田先輩が好き、なぜなら」
「大学生素敵だなぁー」
「無視しないで!!」
グラウンドから外に目をやりながら、ももちゃんが恍惚とOBを見ている。私は自分で言うのもなんだけど惚れたら一直線なタイプなので、外野にはまるで興味がない。何なら今から行われる騎馬リレーの上になったので、ここ数日晩ご飯を抜いてきたレベルで体育祭の内容に興味がある。
「ももちゃん絶対勝とうね!!」
「わたしと飛鳥はチーム違うけどね」
ももちゃんの黄色のハチマキを見て確かに、と残念になる。私の学校では、クラスの中で出席番号順に赤・黄・白・青というようにチームが分けられる仕組みになっているため、同じクラスでも敵なのである。
「あーっ、疲れた!焼けた!もう帰りたい!てか帰ろうかな、帰っていい?」
午前の部が終わり、お昼休憩に入ったところでももちゃんがそうぼやいた。昼になるにかけて曇りといえど気温が上がってきて、確かに暑くなってきた。
「駄目だよ!!午後からクラス対抗リレーがあるんだから、霜田先輩の雄姿を見るまで死ねない、ももちゃん死んじゃ駄目!!」
「帰るって言っただけだよね?」