「そういえば、松岡さんからくるみさんが来
るって言ってましたけど、今日はお客さん来
ないはずですよね?」
頬を赤くして彼女は照れた顔をしていた。
「別にいいでしょ。たまに来たって。本当は、
ここだって、特定の客だけじゃなかったんだ
けどね」
テーブルに置いてあったコップを片付けよ
うと私はコップを持っていた。
くるみさんの予想していなかった言葉に驚
き後ろを振り返った。
「え? どういうことですか」
「あ―そっか。そうよね。ここは、前にも言
った通りに私たちの夢を叶えてくれるお客様
しか来ないって言ったわよね。でも前は違か
ったの」
「いつくらいのことですか?」
私は彼女を見て言った。
「うーん、この店ができた時かな? お客様
が、最初全然いなかったから。陽和は、ここ
が出来た時から従業員に夢を叶えさせたいと
いうのがあってお客様には従業員の夢を手助
けしてくれるような場所があったらいいなと
いう願いがあったからね。その為に、ここは、
だから、陽和も頑張ってくれたみたいなんだ
けど。その前に、従業員が少なくてここで働
いてくれるひとを探していたの。その時に、
店にあなたの諦めた夢を叶うから、一緒に働
こうって、私どもの店にぜひ来てくれって看
板に書いたの」
あ―、あの看板はそのことについて書かれ
ていたのか。字が薄くなっていて分からなか
ったな。
「それでどうだったんですか?」
くるみさんは、首を振った。
「ダメだったの。全然来なかったの。それで
誘ってきたのが……」
くるみさんが言いかけた途端
「うぃす。ひよっち、いるか?」
昨日松岡さんと喧嘩して黙って帰っていた
コバさんだった。
「コバ、あんたどこ、行ってたの。陽和心配
してたわよ」
コバさんは昨日と変わらず、変な服装であ
った。彼は猫背ぎみで挨拶をしていた。
「べ、別にいいだろう。俺の勝手だろ。お前
には関係ない、別に」
コバさんはくるみさんに近づいて、フンと
言うばかりに自信たっぷりであった。
「はあ、コバは……あ、陽琉。さっき、言っ
てたのがこいつのこと。全然従業員がいなか
ったから、陽和の親友が全くあてはまる人だ
ったから従業員になったの。あのふたりは元
々仲良いからね。ここはふたりでやってきた
ようなもんだと思うけど。こいつは、どう思
るって言ってましたけど、今日はお客さん来
ないはずですよね?」
頬を赤くして彼女は照れた顔をしていた。
「別にいいでしょ。たまに来たって。本当は、
ここだって、特定の客だけじゃなかったんだ
けどね」
テーブルに置いてあったコップを片付けよ
うと私はコップを持っていた。
くるみさんの予想していなかった言葉に驚
き後ろを振り返った。
「え? どういうことですか」
「あ―そっか。そうよね。ここは、前にも言
った通りに私たちの夢を叶えてくれるお客様
しか来ないって言ったわよね。でも前は違か
ったの」
「いつくらいのことですか?」
私は彼女を見て言った。
「うーん、この店ができた時かな? お客様
が、最初全然いなかったから。陽和は、ここ
が出来た時から従業員に夢を叶えさせたいと
いうのがあってお客様には従業員の夢を手助
けしてくれるような場所があったらいいなと
いう願いがあったからね。その為に、ここは、
だから、陽和も頑張ってくれたみたいなんだ
けど。その前に、従業員が少なくてここで働
いてくれるひとを探していたの。その時に、
店にあなたの諦めた夢を叶うから、一緒に働
こうって、私どもの店にぜひ来てくれって看
板に書いたの」
あ―、あの看板はそのことについて書かれ
ていたのか。字が薄くなっていて分からなか
ったな。
「それでどうだったんですか?」
くるみさんは、首を振った。
「ダメだったの。全然来なかったの。それで
誘ってきたのが……」
くるみさんが言いかけた途端
「うぃす。ひよっち、いるか?」
昨日松岡さんと喧嘩して黙って帰っていた
コバさんだった。
「コバ、あんたどこ、行ってたの。陽和心配
してたわよ」
コバさんは昨日と変わらず、変な服装であ
った。彼は猫背ぎみで挨拶をしていた。
「べ、別にいいだろう。俺の勝手だろ。お前
には関係ない、別に」
コバさんはくるみさんに近づいて、フンと
言うばかりに自信たっぷりであった。
「はあ、コバは……あ、陽琉。さっき、言っ
てたのがこいつのこと。全然従業員がいなか
ったから、陽和の親友が全くあてはまる人だ
ったから従業員になったの。あのふたりは元
々仲良いからね。ここはふたりでやってきた
ようなもんだと思うけど。こいつは、どう思