それとさ、と星野店長はいう。

「お慶ちゃんね…ちょっと変わってるでしょ?」

 萌々子はしばし考えた。

「関西弁…ですか?」

「それもあるけど…あれで実は昔けっこう大変だったらしいんだよね」

 プライバシーがあるから詳しくは話せないけど──と星野店長はいった。

「たぶんね、ひとりでフラフラするの好きだから、房総あたりまでバイクで遠征してると思う」

 バイクかなり好きだしね、と星野店長は付け加えたのだが、

「そうなんですね」

 としか萌々子は答えられなかった。