「おはよ、清水君」
「おお、おはよう」
翌朝、私が学校に登校すると彼はもう教室に来ていた。いつもなら挨拶を交わしただけで、会話は終了だったが。今日は違う。
「あのさ、今日の放課後は話したいことあるから、教室にいてくれない?」
「えっ、それって」
「もう言ったから、よろしくっ」
唐突な出来事に彼は驚いたようで、呆けている.
私は彼に伝えるだけ伝えた。私もそういう気持ちになったのだから、隣で悩んでいる彼にしてやったって気がした。
授業の合間やお昼の時に彼は話しかけてこようとしていたみたいだが、直接声をかけられてはいなかったので、特にこちらから話返すことはしなかった。
お昼の時、今日もマオたちとご飯だった。ひまりもいたせいなのかもしれないがマオが今日のことに触れてくることはなかった。いつものようにお弁当を食べただけで終わった。
そしてついに、放課後がやってきた。彼は部活を送れると同じの部活の子に言っていた。二人とも席に座っていたが、まだ教室に人が残っていたので、オタが黙ったままだった。
「あのさ、清水君」
「うん、何?」
誰もいなくなったタイミングで話を切り出した。私は窓の外に目を向けたままだったが、からはこちらを向いてくれている。
まず、昨日のことから聞くことにした。
「昨日のお昼に自販機で女の子と一緒にいるの見たけど、彼女?」
「ああ、あれは部活のマネージャーで、部活の話してただけ、だよ」
「そっか」
「うん」
そしてまた、沈黙の時間が流れる。昨日何を聞くとかどのタイミングで言おうとか決めたけど、こんなに言うのが緊張するなんて思わなかった。
「前、言ったときなんか逃げちゃってごめん」
次に話し始まりは、彼からだった。いつの間にか、立ち上がって私の横に立っている。
「あの気持ちはほんとだったんだ、でも、はっきり言えなかった。誰も人がいないし、木村さんに伝えるには今しかないと思った。でも言おうって思ったら、もし断られたらとか考えたら、怖気ついて逃げてた。」
私が一番聞きたかったことが今彼の口からきかされている。私から聞く予定だったのにいつも先手を取られてしまう。
「だから、今日木村さんに話があるって言われた時はとても嬉しかった。また、話してくれるんだって。でも、もちろんいいことだけじゃなくて、もう話しかけないでくらいのことは言われると思った。むしろ拒否されることの方が割合が多いって、だから、ちゃんと最後は伝えようと思う、それでだめなら、もう関わらないよ」
「勝手に話を進めないでよ!」
「え?」
もう、ここまで来たら計画なんて無視!私の言いたいことを全部言うことにした。私は他人に引っ張られるよりも、引っ張るほうが好きだ。
「北村はいつも、自分勝手だ。前もそうだったけど!何勝手に、振られた気になってるの?もう関わらないよって、何よそれ、意味わかんない」
「き、北村さん?」
いつの間にか私も立ち上がって、彼と向かい合っていた。
「私だって今日声かけるのほんとに緊張したんだから。放課後に残ってくれるかも不安だっし、前に別の女の子と話しているのも、なんか、自分が負けたような気がして嫌だった。もっと、清水が来てくれればこんになやまなくてよかったのに!」
「ごめん」
いま私が彼から聞きたい言葉は謝罪じゃないと、首を振る。
「ごめんね、北村さん。もう一度だけ、チャンスくれないかな?」
私の言いたいことは、ちゃんと君に伝わったらしい。次はしっかりとお互いの顔を見る。
「北村さん、好きです。付き合ってください!」
「うん」
お互い顔は真っ赤だった。私の今まで読んできた少女漫画にはこんな不格好な告白なんてなかった。だから、もっと別の展開を高校に入る前は期待していたけど、やっぱり漫画の中と現実って違うんだと思った。好きな人から好きて言われるのってとても幸せなことなのだから。きっと、彼女たちも今の私と同じ気持ちだったのだろう。
私たちはあれから見つめ合ったまま立っていた。そのことに、気付くと自然と笑いが込み上げてきた。
「ようやくだよ、ほんとに待ってたんだからね?」
「ごめん、北村さん」
お互い、窓の枠に寄りかかる。まだ、心臓は高鳴っている。
「あのさっ、もう、私たち友達とは違うじゃん」
「そうなったね」
「だから、木村さんじゃなくて。名前で呼んでほしいなって」
「え、ああ、うん」
彼は一瞬戸惑ったように見えたが、一つ咳ばらいを入れる。またそこに沈黙が流れる。告白かな?と思ったが、口をはさむ気はなかった。
「明日香さん」
「はい、何?」
「これからも、名前で呼んでいい?」
「当たり前だよ、健人くん!」
またお互いの顔が赤くなる、このムズムズした感情になれるのは少し時間がかかりそうだ。すると廊下で物音がなった。
「誰か、人でもいたのかな?」
「そうかもね」
「そろそろ帰ろうか」
二人とも荷物を持って玄関にむかう。
「健人君はこの後部活?」
「ううん、今日はさぼるよ。明日香さんと一緒に帰りたいし」
そのあとは二人で帰りの道を歩いた。手もつないだりしちゃって。
お互い話の話題はやっぱり合わなかった、でも彼と会話をするのは楽しかった。これからもっとできると思うととても心が躍った。
次の日にはクラスのみんなには付き合っていることが広まっていた。話によるとクラスの誰かが私と彼が一緒に帰ってるのをたまたま見たことがきっかけらしい。からかわれるかなと思ったけど、私はなれそめとかいろんな話を周りの子に掘られるだけだった。
囲まれている中、隙間からマオが教室に入っているのを見つけた。周りを囲んでいた人達に理由をつけてマオのところへ向かう。
「マオ、ありがとう」
「いいえ、明日香ちゃんが頑張ったからだよ。私なんてこっれぽっちしかしてないよ」
そういって、親指と人差し指で小さい隙間をつくる。
「もう、明日香ちゃんとご飯食べられなくなっちゃうかな?」
「そんなことないよ、マオは大切な友達だもん。あと、ひまりもね」
ちらっと、ひまりの方を見ると、変わらず本を読んでいた。そのうち、彼女も私のことをそう思ってもらえたらいいなと思った。
「おお、おはよう」
翌朝、私が学校に登校すると彼はもう教室に来ていた。いつもなら挨拶を交わしただけで、会話は終了だったが。今日は違う。
「あのさ、今日の放課後は話したいことあるから、教室にいてくれない?」
「えっ、それって」
「もう言ったから、よろしくっ」
唐突な出来事に彼は驚いたようで、呆けている.
私は彼に伝えるだけ伝えた。私もそういう気持ちになったのだから、隣で悩んでいる彼にしてやったって気がした。
授業の合間やお昼の時に彼は話しかけてこようとしていたみたいだが、直接声をかけられてはいなかったので、特にこちらから話返すことはしなかった。
お昼の時、今日もマオたちとご飯だった。ひまりもいたせいなのかもしれないがマオが今日のことに触れてくることはなかった。いつものようにお弁当を食べただけで終わった。
そしてついに、放課後がやってきた。彼は部活を送れると同じの部活の子に言っていた。二人とも席に座っていたが、まだ教室に人が残っていたので、オタが黙ったままだった。
「あのさ、清水君」
「うん、何?」
誰もいなくなったタイミングで話を切り出した。私は窓の外に目を向けたままだったが、からはこちらを向いてくれている。
まず、昨日のことから聞くことにした。
「昨日のお昼に自販機で女の子と一緒にいるの見たけど、彼女?」
「ああ、あれは部活のマネージャーで、部活の話してただけ、だよ」
「そっか」
「うん」
そしてまた、沈黙の時間が流れる。昨日何を聞くとかどのタイミングで言おうとか決めたけど、こんなに言うのが緊張するなんて思わなかった。
「前、言ったときなんか逃げちゃってごめん」
次に話し始まりは、彼からだった。いつの間にか、立ち上がって私の横に立っている。
「あの気持ちはほんとだったんだ、でも、はっきり言えなかった。誰も人がいないし、木村さんに伝えるには今しかないと思った。でも言おうって思ったら、もし断られたらとか考えたら、怖気ついて逃げてた。」
私が一番聞きたかったことが今彼の口からきかされている。私から聞く予定だったのにいつも先手を取られてしまう。
「だから、今日木村さんに話があるって言われた時はとても嬉しかった。また、話してくれるんだって。でも、もちろんいいことだけじゃなくて、もう話しかけないでくらいのことは言われると思った。むしろ拒否されることの方が割合が多いって、だから、ちゃんと最後は伝えようと思う、それでだめなら、もう関わらないよ」
「勝手に話を進めないでよ!」
「え?」
もう、ここまで来たら計画なんて無視!私の言いたいことを全部言うことにした。私は他人に引っ張られるよりも、引っ張るほうが好きだ。
「北村はいつも、自分勝手だ。前もそうだったけど!何勝手に、振られた気になってるの?もう関わらないよって、何よそれ、意味わかんない」
「き、北村さん?」
いつの間にか私も立ち上がって、彼と向かい合っていた。
「私だって今日声かけるのほんとに緊張したんだから。放課後に残ってくれるかも不安だっし、前に別の女の子と話しているのも、なんか、自分が負けたような気がして嫌だった。もっと、清水が来てくれればこんになやまなくてよかったのに!」
「ごめん」
いま私が彼から聞きたい言葉は謝罪じゃないと、首を振る。
「ごめんね、北村さん。もう一度だけ、チャンスくれないかな?」
私の言いたいことは、ちゃんと君に伝わったらしい。次はしっかりとお互いの顔を見る。
「北村さん、好きです。付き合ってください!」
「うん」
お互い顔は真っ赤だった。私の今まで読んできた少女漫画にはこんな不格好な告白なんてなかった。だから、もっと別の展開を高校に入る前は期待していたけど、やっぱり漫画の中と現実って違うんだと思った。好きな人から好きて言われるのってとても幸せなことなのだから。きっと、彼女たちも今の私と同じ気持ちだったのだろう。
私たちはあれから見つめ合ったまま立っていた。そのことに、気付くと自然と笑いが込み上げてきた。
「ようやくだよ、ほんとに待ってたんだからね?」
「ごめん、北村さん」
お互い、窓の枠に寄りかかる。まだ、心臓は高鳴っている。
「あのさっ、もう、私たち友達とは違うじゃん」
「そうなったね」
「だから、木村さんじゃなくて。名前で呼んでほしいなって」
「え、ああ、うん」
彼は一瞬戸惑ったように見えたが、一つ咳ばらいを入れる。またそこに沈黙が流れる。告白かな?と思ったが、口をはさむ気はなかった。
「明日香さん」
「はい、何?」
「これからも、名前で呼んでいい?」
「当たり前だよ、健人くん!」
またお互いの顔が赤くなる、このムズムズした感情になれるのは少し時間がかかりそうだ。すると廊下で物音がなった。
「誰か、人でもいたのかな?」
「そうかもね」
「そろそろ帰ろうか」
二人とも荷物を持って玄関にむかう。
「健人君はこの後部活?」
「ううん、今日はさぼるよ。明日香さんと一緒に帰りたいし」
そのあとは二人で帰りの道を歩いた。手もつないだりしちゃって。
お互い話の話題はやっぱり合わなかった、でも彼と会話をするのは楽しかった。これからもっとできると思うととても心が躍った。
次の日にはクラスのみんなには付き合っていることが広まっていた。話によるとクラスの誰かが私と彼が一緒に帰ってるのをたまたま見たことがきっかけらしい。からかわれるかなと思ったけど、私はなれそめとかいろんな話を周りの子に掘られるだけだった。
囲まれている中、隙間からマオが教室に入っているのを見つけた。周りを囲んでいた人達に理由をつけてマオのところへ向かう。
「マオ、ありがとう」
「いいえ、明日香ちゃんが頑張ったからだよ。私なんてこっれぽっちしかしてないよ」
そういって、親指と人差し指で小さい隙間をつくる。
「もう、明日香ちゃんとご飯食べられなくなっちゃうかな?」
「そんなことないよ、マオは大切な友達だもん。あと、ひまりもね」
ちらっと、ひまりの方を見ると、変わらず本を読んでいた。そのうち、彼女も私のことをそう思ってもらえたらいいなと思った。