2日間の文化祭も終わり、残るは後夜祭だけになった。私のクラスでやった『占いの館』も片づけられ、教室には文化祭前の机が並ぶ景色に戻っている。
校庭に集まった生徒たちは後夜祭が始まるのを待っている状態だ。各々は文化祭の抒情を持ち込んだままだ。校庭全体が、幸せの気持ちでいっぱいになっている。私は恋関連の気持ちは察せれるように修業してきているから、他の人達の何倍も周りの空気を感じた。
文化祭効果ってホントにあるのだろう、恋もあふれかえるようだった。これからの人、文化祭で実った人、実らなかった人と個々で雰囲気も内容も違う。これ以上探ると脳がバグりそうなので、深読みするのは避ける。でも、そういうのは興味を惹かれてしまう、少しだけならと自分を甘やかした。
「マオ、どうしたの?」
「ううん、何でもないよ」
「早く行こ、始まっちゃう」
「うん」
いつもの二人に声をかけられたので、周りを見るのはここまでにした。この後、後夜祭が終了したあとこれがどう変わっているのかが楽しみだ。それと、周りを見ているとき、部活等で木になるものを見た、おせっかいかもしれないが先生に「お化けかもしれないから、確認してください」と伝えておいた。先生が行くかは知らないが、この程度がちょうどいいのだろ。
後夜祭の開会宣言と共に、各種出し物が開催され、全生徒がそれに意識を向けている。まさに熱狂状態と言ったところだ。
こんな楽しい時でも時間は止まることなく進む、むしろ進むのが早いと感じるのはいつものことだ。ついに、後夜祭、文化祭の締めの花火になった。
明日香ちゃんもひまりちゃんも彼氏のところに移動してしまった。むしろ私がすすめたところはあるが、やっぱり一人で花火というのは少し落ち込んだ。
周りの邪魔にならないように、気を付けながら校舎に移動した。教室からも見えるだろうと思って、教室に向かう。
「やっぱり、マオだ」
私が向かった教室には先客がいた。一日目に文化祭を一緒に回った、裕一だ。
「どうして、ここに?」
「マオが来ると思ったから」
彼は私の質問に満面の笑みで答えた。
「そっか、いつもありがとうね」
「どうした?急に」
「どうしたんだろうね、これが文化祭の力なのかもしれない。終わると思う胸が締め付けられる」
花火が打ちあがり始めた、校庭から見上げる人たちは今何を思っているのだろうか。
二人で教室の窓に寄りかかり、花火を眺めた。
「マオは、本当に魔女にるのか?」
花火が、始まってすぐの事か、終わり間際だったのかは覚えていないが、彼が慎重な声色で私に話しかた。
「うん、なるよ、私の夢なんだから」
「そっか……、魔女って彼氏がいてもなれるのか?」
「うん、問題はないよ」
「じゃさ、俺が彼氏になってもいいのか?」
魔女だから、特異な分野だから、彼の言おうとしていることに気付いていないことはなかった。でもみないふりもしていた。もちろん私の心も。10年も前から。
「もちろん!よろしくね」
二人とも、照れ隠しのように花火に視線を戻す。それでも、何気なくつないだ手は離れなかった。
最後の花火もうち終わり、校庭から拍手が聞こえる。目を凝らすと、私が魔法を使った人たちが見える。ここ数カ月、入学してからの記憶が現れては消えていく。文化祭は終わったが、学校生活は終わらない。それに文化祭は来年だってある。
それでも、一旦ここまで大団円!
校庭に集まった生徒たちは後夜祭が始まるのを待っている状態だ。各々は文化祭の抒情を持ち込んだままだ。校庭全体が、幸せの気持ちでいっぱいになっている。私は恋関連の気持ちは察せれるように修業してきているから、他の人達の何倍も周りの空気を感じた。
文化祭効果ってホントにあるのだろう、恋もあふれかえるようだった。これからの人、文化祭で実った人、実らなかった人と個々で雰囲気も内容も違う。これ以上探ると脳がバグりそうなので、深読みするのは避ける。でも、そういうのは興味を惹かれてしまう、少しだけならと自分を甘やかした。
「マオ、どうしたの?」
「ううん、何でもないよ」
「早く行こ、始まっちゃう」
「うん」
いつもの二人に声をかけられたので、周りを見るのはここまでにした。この後、後夜祭が終了したあとこれがどう変わっているのかが楽しみだ。それと、周りを見ているとき、部活等で木になるものを見た、おせっかいかもしれないが先生に「お化けかもしれないから、確認してください」と伝えておいた。先生が行くかは知らないが、この程度がちょうどいいのだろ。
後夜祭の開会宣言と共に、各種出し物が開催され、全生徒がそれに意識を向けている。まさに熱狂状態と言ったところだ。
こんな楽しい時でも時間は止まることなく進む、むしろ進むのが早いと感じるのはいつものことだ。ついに、後夜祭、文化祭の締めの花火になった。
明日香ちゃんもひまりちゃんも彼氏のところに移動してしまった。むしろ私がすすめたところはあるが、やっぱり一人で花火というのは少し落ち込んだ。
周りの邪魔にならないように、気を付けながら校舎に移動した。教室からも見えるだろうと思って、教室に向かう。
「やっぱり、マオだ」
私が向かった教室には先客がいた。一日目に文化祭を一緒に回った、裕一だ。
「どうして、ここに?」
「マオが来ると思ったから」
彼は私の質問に満面の笑みで答えた。
「そっか、いつもありがとうね」
「どうした?急に」
「どうしたんだろうね、これが文化祭の力なのかもしれない。終わると思う胸が締め付けられる」
花火が打ちあがり始めた、校庭から見上げる人たちは今何を思っているのだろうか。
二人で教室の窓に寄りかかり、花火を眺めた。
「マオは、本当に魔女にるのか?」
花火が、始まってすぐの事か、終わり間際だったのかは覚えていないが、彼が慎重な声色で私に話しかた。
「うん、なるよ、私の夢なんだから」
「そっか……、魔女って彼氏がいてもなれるのか?」
「うん、問題はないよ」
「じゃさ、俺が彼氏になってもいいのか?」
魔女だから、特異な分野だから、彼の言おうとしていることに気付いていないことはなかった。でもみないふりもしていた。もちろん私の心も。10年も前から。
「もちろん!よろしくね」
二人とも、照れ隠しのように花火に視線を戻す。それでも、何気なくつないだ手は離れなかった。
最後の花火もうち終わり、校庭から拍手が聞こえる。目を凝らすと、私が魔法を使った人たちが見える。ここ数カ月、入学してからの記憶が現れては消えていく。文化祭は終わったが、学校生活は終わらない。それに文化祭は来年だってある。
それでも、一旦ここまで大団円!