瑠璃に告白・玉砕して、一ヶ月が経つ。もう二月も終わろうとしている。
当然ながら、彼と会う機会は減った。だが確実に一歩前へ進んだ、気がする。
今はその貴重な休み時間だ。昼休みではない。昼休みは瑠璃にとって、天鬼との時間となっている。
「最近、天鬼とはどうなんだよ」
「余計なお世話だ」
「同棲するなんて、大胆だよなぁ」
「ルームシェアだよ。父さんたちもいるし」
天鬼と瑠璃は今、同じ家に住んでいる。少し天鬼を羨んでしまう俺自身に、未練を感じつつ、前を向くことにした。
「幸太郎こそ、夏目とはどうなの」
「それは、まあ、そこそこだよ」
「自分のことになった途端に歯切れが悪い」
「しょうがないだろ、お前と違って異性と付き合うのとか初めてなんだから」
あ、、地雷を踏んでしまった。「ごめん」瑠璃は過去の交際を、快く思っていないだろう。
「別に謝らなくていい。事実だし。僕が誰かを好きになったのは初めてだけどね」
夏目の視線を感じたのと、気まずくなったので、そそくさと瑠璃から離れた。
「元カレと浮気?」夏目はこれで嫉妬深いのかもしれない。その嫌味が刺さる。
「元カレって、付き合えてすらいないけど」
「あっごめん。そうだったね。古傷を抉っちゃった」
「翠......お前、わざとやってるだろ......」こいつには人をおちょくって楽しむ悪癖がある。
「デート」
「は?」
「休日はいつも暇してるから、どっか面白い所に連れてって」
面白い所って言われても。夏目が暇を凌ぐ方法を、俺は知らない。意外と夏目のこと、知らないんだな。
「じゃあ、次の日曜日な」
こんな風に、気紛れな夏目に振り回されるのも悪くない。
当然ながら、彼と会う機会は減った。だが確実に一歩前へ進んだ、気がする。
今はその貴重な休み時間だ。昼休みではない。昼休みは瑠璃にとって、天鬼との時間となっている。
「最近、天鬼とはどうなんだよ」
「余計なお世話だ」
「同棲するなんて、大胆だよなぁ」
「ルームシェアだよ。父さんたちもいるし」
天鬼と瑠璃は今、同じ家に住んでいる。少し天鬼を羨んでしまう俺自身に、未練を感じつつ、前を向くことにした。
「幸太郎こそ、夏目とはどうなの」
「それは、まあ、そこそこだよ」
「自分のことになった途端に歯切れが悪い」
「しょうがないだろ、お前と違って異性と付き合うのとか初めてなんだから」
あ、、地雷を踏んでしまった。「ごめん」瑠璃は過去の交際を、快く思っていないだろう。
「別に謝らなくていい。事実だし。僕が誰かを好きになったのは初めてだけどね」
夏目の視線を感じたのと、気まずくなったので、そそくさと瑠璃から離れた。
「元カレと浮気?」夏目はこれで嫉妬深いのかもしれない。その嫌味が刺さる。
「元カレって、付き合えてすらいないけど」
「あっごめん。そうだったね。古傷を抉っちゃった」
「翠......お前、わざとやってるだろ......」こいつには人をおちょくって楽しむ悪癖がある。
「デート」
「は?」
「休日はいつも暇してるから、どっか面白い所に連れてって」
面白い所って言われても。夏目が暇を凌ぐ方法を、俺は知らない。意外と夏目のこと、知らないんだな。
「じゃあ、次の日曜日な」
こんな風に、気紛れな夏目に振り回されるのも悪くない。