喫茶Hesperusには猫がいる

「ごちそうさまでした」

そして私は食べ終わり、会計のために席を立つ。

「ありがとうございました。えぇっと、日替わりのセットですね……」

レジではあの男性の店員さんがタッチパネル式のレジを操作している。どうやら機械等は新しいものらしい。


「ここはいつオープンしたんですか?」

何気に聞いてみると「一昨年なんです」と。

「ひっそりとやっているので、あまりお客さんは来ないんですけどねぇ…」

そうはにかみながら、トレーを差し出す店員さん。
私は千円札を出しながら、思わず「それは勿体無いですね」と言う。

「今日のナポリタンすごく美味しかったですし…すごくここが気に入りました!」


美味しい料理に、どこか暖かみのあり落ち着く内装に…それに(何か憑いてるかも知れないけれど)癒される猫もいる。
単純に私は、すごくこの店が気に入ったのだ。

店員さんは「ありがとうございます」と笑顔で頭を下げる。

「常連さんはお年寄りの人が多いので、若い方に言っていただけるのは何よりも嬉しいです」

「そうなんですね、私近所に引っ越してきたんで、また来ますね」

私がそう言って笑顔でお釣りを受け取った─その時だった。