「私はずっと幸せだと思っているから」

 自分を大事に育ててくれた事をジーナはアースルやサラーに言った。

「勇気があるわね」

 身体は弱いけど、心が強くてしっかり者だとサラーは思った。

「だけど…」

 ここでジーナは1つだけ心残りがある事を言った。

「何だね?」

 アースルの問いにジーナは後ろの壁の方に指さした。
 指した方向には安楽椅子に座っている少女の姿があったの。

 カールがかった金髪の長い髪…

 パッチリとした蒼い目…

 柔らかな口元のキレイな少女。

 等身大のドールだけど、すっごく立派なモノなのよ。