密かに私の中に積もっていた恋心。
いつか、いつか私の少しでも勇気と自信を持てたなら、その時は藤堂くんに伝えたいと思っていた。
高校に入学して半年が経った頃、高校で初めてできた友達である香耶にとある相談をされるまでは。
『実は私、藤堂くんのことが……』
「……せさん、一ノ瀬さん?」
ハッと我に返り前を向くと心配そうな表情で私の顔を覗き込む藤堂くんの姿があった。
「大丈夫? しんどい?」
「う、ううん。平気、心配しないで」
放課後、たまたま教室の掃除のごみを捨てに校舎を出ると同じく藤堂くんも同じようにごみを捨てに行こうとしていた。
折角だからと一緒にゴミ捨て場に向かっていると自然と香耶との約束を思い出す。
香耶は、私が藤堂くんのことを好きなことは知らない。私が言ってもいないし、そういう素振りも見せてなかった。
だから彼女は何も知らないで私に藤堂くんのことを告白してくれたんだ。
きっと、私に言うのにも勇気が言ったはず。
「(どうしよう……)」
彼女のことを裏切りたくない。
いつか、いつか私の少しでも勇気と自信を持てたなら、その時は藤堂くんに伝えたいと思っていた。
高校に入学して半年が経った頃、高校で初めてできた友達である香耶にとある相談をされるまでは。
『実は私、藤堂くんのことが……』
「……せさん、一ノ瀬さん?」
ハッと我に返り前を向くと心配そうな表情で私の顔を覗き込む藤堂くんの姿があった。
「大丈夫? しんどい?」
「う、ううん。平気、心配しないで」
放課後、たまたま教室の掃除のごみを捨てに校舎を出ると同じく藤堂くんも同じようにごみを捨てに行こうとしていた。
折角だからと一緒にゴミ捨て場に向かっていると自然と香耶との約束を思い出す。
香耶は、私が藤堂くんのことを好きなことは知らない。私が言ってもいないし、そういう素振りも見せてなかった。
だから彼女は何も知らないで私に藤堂くんのことを告白してくれたんだ。
きっと、私に言うのにも勇気が言ったはず。
「(どうしよう……)」
彼女のことを裏切りたくない。


