視線をこっちに向けた彼女が興味ありげに尋ねてくる。
「由奈ちゃん、好きな人いる?」
「え、」
「気になる人、とかは?」
いつも香耶の好きな人の話はよく聞くけど、こうして私について尋ねられるのは初めてだった。
というよりも私が無意識でその話題を避けていたことを彼女は察していたのかもしれない。
好きな人、と言われると今までは曖昧なことしか思い浮かばなかった。
だけど今は……
「……」
黙っていることも出来ると思う。だけど自分の好きな人について赤裸々に話してくれる香耶相手にはフェアじゃない気もする。
だけど彼のことを話すとなると今まで私が内に秘めていた本音も話すことになる。
こちらを見つめて首を傾げてくる香耶に私を意を決する。
「実は……」
私は球技大会の日に保健室であった出来事を切り出した。
「そっか、八神くんとそんなことが……」
ケーキを食べ終わった彼女は「え!?」と声を上げる。
「じゃあ由奈ちゃんの好きな人って八神くんなの!?」
「えっ……」
彼女の驚きに私も驚愕する。
「由奈ちゃん、好きな人いる?」
「え、」
「気になる人、とかは?」
いつも香耶の好きな人の話はよく聞くけど、こうして私について尋ねられるのは初めてだった。
というよりも私が無意識でその話題を避けていたことを彼女は察していたのかもしれない。
好きな人、と言われると今までは曖昧なことしか思い浮かばなかった。
だけど今は……
「……」
黙っていることも出来ると思う。だけど自分の好きな人について赤裸々に話してくれる香耶相手にはフェアじゃない気もする。
だけど彼のことを話すとなると今まで私が内に秘めていた本音も話すことになる。
こちらを見つめて首を傾げてくる香耶に私を意を決する。
「実は……」
私は球技大会の日に保健室であった出来事を切り出した。
「そっか、八神くんとそんなことが……」
ケーキを食べ終わった彼女は「え!?」と声を上げる。
「じゃあ由奈ちゃんの好きな人って八神くんなの!?」
「えっ……」
彼女の驚きに私も驚愕する。