球技大会当日、自室のベッドで目を覚ました私は下半身に感じる違和感に思わず「あ、」と顔をしかめた。
急いでトイレに駆け込んでショーツを確認すると惨状を見て重めの溜息を漏らす。

もしかしたらって思っていたけど、まさか当日になるとは。
こういうときだけ、嫌ってくらい自分が女であることを自覚させられる。

朝練に遅刻するわけにもいかないので慌ててトイレを出た。


男子たちの活躍もあって、私のいるチームは決勝戦にまで勝ち残っていた。
活躍というか、香耶に格好いい姿を見せる為に奮闘した結果だと言える。


「(だけどお陰で攻撃に集中できるし有難い)」


だけど時為に腹痛に襲われたり足元がふらついたりなど、月一特有の症状に襲われることもある。


「由奈ちゃん、顔色悪いような。大丈夫?」

「うん、次が最後だし。香耶も怪我無いように」


男女混合とだけあっていきかうボールの威力は強く、当たってしまうとそれなりの痛みもある。
香耶のような女子にはソフトタッチのボールを投げてくれるけど、見た目体育会系の私には男子とほぼ同じくらいの速さのボールが飛んでくるし。

クラスメイトたちと準決勝の試合を完成していると体育館で行われていた男子バスケのチームが運動場に現れた。