「気にしないで天崎。誰に言われようと無視しちゃえばイイんだから」

「…」

 ハァ…

 思わずため息を出したオレ。

 オレの辛い心境を他人事だと思って本田さんは悠長な事を言ってやがる。

 誰のせいだと思っているんだよテメェー!

 …文句言いたくなるけど、あえて黙っておく。

 オレと本田さんが恋人同士(一方的にオレは恋人扱いされてしまっているけど)になった事は当然、岡村大吾の耳にも情報が入ってしまう。

 休み時間にオレは岡村に校舎屋上まで連れて行かれた。

 かなりの怒りの様子だ。