「付き合いたいの?」

「っそ」

「だからオレ、真夢と付き合っているんだけど? 単なるお友だち程度なら構わないけど」

「そんな軽い言い方して、私が受け入れると思っているの? バカにしないでよ!」と本田さんは顔を真っ赤にしやがった。

「バカにしてねーよ!」

「してる!」

「してねー!」

「してる!」

 こんな言い争いしてたら埒が明かないないよなー。

「じゃあ、本田さんとの話しはこれで終わりだね」と言ってオレはサッサと引き上げようとした。

 余計な事は言わず、このまま黙って距離を保つだけだ。

 だけどそれはそれは甘い判断だとオレは感じる事となる。