岡村くんから問い詰められて本田さんはしぶしぶ白状した。

「そうだよ。私の方からキスを迫ったの」

 今の返答を聞いて岡村くんは愕然となった。

「理由は? なぜキスを迫った?」

「天崎の事が前々から好きだったから」

「オレがいながらか?」

「まあ、そうだねー」

 マキちゃんがズバッと言う。

「逆に言えば、岡村くんの事が嫌いだって事かな?」

 岡村くんはマキちゃんの方に視線を向けると再び本田さんを見る。

「そうなのか?」

「まあ…ね」

 なぜか本田さんは視線を合わせない。