「邪魔するなら帰れ」

「???」

やっと返事があったかと思えばこの対応。

返事を真に受けた明空は、疲れもあって少しだけ悲しい気分になる。

事務所の中からはこれ以上ないというくらい不機嫌な男の声がしたからだ。

「何だと?いきなり喧嘩腰か?面白い、ケンカならばわしが買う。

明空よ、しょげるでない!

危ないからそのご婦人とちと、下がっておれ!」

「ダ、ダメですよ!いきなりケンカなんて!

もう、本当に根っからの武闘神なんですね!荒神さまったら!」

『せっかくの明空の善意を踏みにじるとは許せん!

そちの仇は我が仇!』

とやる気満々の荒神さまを声に出さずになだめる明空。

すると──