『ほう!I市か?わしと同郷だの!』

荒神さまは嬉しそうに声を上げた。

「そうですね。昨日、I市のボタ山から帰ってきたばかりですからね!

なんだか、1番最初にいいコトする相手が、

荒神さまと少し縁がある人で幸先イイですね!」

明空も声には出さず心の中で荒神さまに答えた。

『うむ!これが(えにし)というものじゃ!

大切にいたそうではないか!明空よ!』

「はい!そうしましょう!

どうもあそこにあるビルみたいですよ。

もう少し!!」

明空はうんしょ!っと気合いを入れると

前方に見えてきた雑居ビルの一角に向かった。