荒神さまは興味津々で明空にいろんな質問をしてくる。

最初はめんどくさがって、ぶっきらぼうに答えていた明空だったが、

ふと、この神さまも淋しがり屋なのかと思う。

“あんな草木の生い茂ったボタ山で訪れる人もなく、

ひとりぼっちでどれほどの歳月を生き続けて来たのだろう。

私がお社を燃やしたばかりに、

こんな騒がしい下界を連れ回されて、人間の凄まじい進歩を目の当たりにして、

自分だけ時間に取り残されたような寂しさを感じているのかも知れない”

「あのね……荒神さま」