え!?なに?

今何て言ったの!?

若い女性は自分が正体不明の相手に追われていたのも忘れ、

両足に急ブレーキを掛けた。

「無知で粗忽とは何よ!!

私これでもかなりな物知りよ!!」

「驚く箇所は、そこか?」

「……それで?おじいちゃん?

私に何のご用ですか……?」

荒れ狂う鼓動を抑えつつ、

何とか呼吸が整ってきた追われる娘

天宮明空(アマミヤ アキラ)は用心深く声の主に尋ねた。

「おお!やっと聞く耳を持ったか?粗忽な娘よ。

お主はな、大罪を犯したのだ。

《神殺し》の大罪をな──」