それからが大変だった。

明空は何度も何度も繰り返し、

『絶対!絶対!眼を開けるな!!

見るな!しゃべるな!耳塞げ!』

と神さまに言い含め、

『そのような口をきくとは、

神をなんと心得る!!』

とプリプリ怒る神さまと脱衣場で30分近く、口論していた。

仕舞いには、目に見えぬ相手にぶつぶつとひとり激昂している娘を気遣う母から、

強引に服を脱がされ湯舟に放り込まれてしまった。