「そちのようなうら若き娘まで金、金と金銭にこだわりおって……。

まことに嘆かわしい世の中じゃ。

これでは人の情や誠が薄れ、

わしの社が廃れるのも道理。

神とて人の世の流れには逆らえぬのか……」

途端に、明空はブルッと身震いする。

何だか急に、ぞくぞくと悪寒がしてくる。

せっかく治まっていた震えが全身に広がってゆく。

“まずい!神さまのテンションが下がると、私の体調が悪化してる!”

「か……、神さま。

あの、気を確かに持ってください。

なんか私、寒い……」