そうだった。

ひどい目に遭ったなぁ……。

本当に……。

でも、別にたいした怪我はしていないし、

手は冷え切っているけど、凍傷というほどでもない。

走ったおかげで身体もポカポカになったし、

さっきより元気になった。

下山して、もう家へ帰ろう……。

「起こしていただいてありがとうございました、おじいちゃん。

では、私はこれで……」

「はい、さようなら……って、

そうではない!!

この話の流れからわからぬか?

そちは社と御神体を壊した大罪人!

神であるわしを殺めた

《神殺し》なのだ!!」

「……」