「責任とってくれるよね!?」

「いやあああーーー!」

逃げても逃げてもどこまでも追ってくる声。

「いや、だから責任を……」

「助けて!誰かーー!」

誰もいない山道を何度も何度も転びながら、

リュックを背負った若い女性は麓に向かって懸命に走る。

何せ、命が懸かっているのだ。

お気に入りの帽子が風に飛ぼうが、オシャレなシャツが泥まみれになろうが、

四の五の言ってはいられない。