「…………なずな」

ヒイラギは顔を真っ赤にしていた。

「今度は……ちゃんと……もう私、覚悟決めたんだからね」

「わかった……」

二人で微笑みあい、ようやく私もさっきまでの不安が晴れた。

『ぐぅぅぅっ……』

しかし、良い雰囲気も束の間、私のお腹から空腹を訴える音が響く。

「……なずな、もしかして夕飯、まだだった?」

「当たり前でしょ!? アンタの事でいっぱいいっぱいだったんだからっ!!」

恥ずかしくなって、ヒイラギに当たってみたがそれで空腹が収まるワケはない。

「何か、食べて帰る?」

私は首を左右に振った。

「私、ヒイラギの作ってくれたご飯が食べたい……ダメ?」

「ううん、いいよ」

差し出されたヒイラギの手を握った、今度こそもうこの手を離さない。
絶対に離したくない、そう思った。



──そして、私達は本当に今度こそ結ばれた。