そして、ページを開くと5人組の炎がいるん
だけど。右からリーダーの隼也、としくん、
菜津、真ん中はひなちゃん、冬実で構成され
ている。みんな仲良くて、一人ひとり個性が
あって面白い。だから、俺はこのグループを
推してる。他にもいろんなグループがあって。
炎とは少し違うカッコよくて、韓国風なんだ。
炎のプロフィールは、ここにまとめてきたか
ら。見て」

 俺は辻本さんに胸ポケットにあった紙を取
り出して、渡した。

 俺の話を聞いて、ポカーンとして渡された
紙を見る。

 すると、数分後

「……へぇ」

 辻本さんは渡した紙を読んで、呟いた。

「どうだ?興味持てそうか」

 それを見た俺は、辻本さんに聞く。

「………この人、カッコイイとは、思う」

 予想だにしない答えが返ってきた。

 俺は目を疑って、辻本さんを凝視する。

「……そんなこと言うとは思わなかった」

「…私は、恋愛にしか興味はないよ。でも、
恋愛対象として、いいと思ったの!?勘違い
しないで」

 辻本さんは顔を赤くして、俺に反抗してく
る。

 まあ、そうだよな。

 恋愛しか興味ないんだよね。
 うん? 待って。だったら、彼氏とかはい
るのか?

 恋愛しか興味なかったら、誰かと付き合っ
ていたりするはずだ。

「…あの、辻本さんは彼氏とかいたりする
の?」

 俺はすかさず辻本さんに聞く。

「え?……いない」

少し俯きながら、小さい声で俺に言う。

「え?」

 俺は聞き返した。

「だから、いないの」

 辻本さんは照れながら、俺に発する。

「え…」

 俺は唖然として、彼女を見る。

「何よ。その顔は!いないもんはいないんだ
から。言いたいことはわかってるよ。恋愛に
興味あるくせになんで彼氏いないのかって言
いたいんでしょ」

 照れながら辻本さんは、俺に反発してきた。

「いや、だって。辻本さんは人気者でしょ。
だから、あのてっきりいるんだと」

 俺は辻本さんをチラチラ見て、様子を伺う
ように聞いた。

「……恋愛には興味あるけど。私は話を聞い
たり、妄想は好きで色々友達に話す程度。付
き合ったのは、中学生以来恋愛なんてご無沙
汰よ。女子は恋愛の話ばかりで話ついてくた
めの予防策よ」

 それを見て、辻本さんは何かを諦めたかの
ようにため息をついてから話始めた。

 というか、恋愛に興味あるのはほんとだけ
ど、妄想好きってこと?